月と風と薔薇と偽りの王女
Story

俺様はいずれ世界の全てを支配する、究極英雄王アーノ様だ。
これからお前達に、俺様のこれまでの偉大なる活躍について聞かせてやるから、 正座をして、ありがたく拝聴するように。


Chapter1
俺様、大地に勃つ

ローレシアの王子として、愚民共からは尊敬され、 可愛い子は可能な限り全て愛するという、次のローレシアの王にふさわしい、 博愛の精神を持ったナイスガイ。それが俺様。 そんな何不自由の無い生活を送っていたある日、 同盟国であるムーンブルクから、血まみれになった使者がローレシアの城へと駆け込んできた。

使者は、ムーンブルクが破壊神を信仰する、大神官ハーゴン率いる魔物の軍勢によって、 ムーンブルクが壊滅したという事を伝えると、そのまま事切れてしまった。 それを聞いた大臣共は(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルグルと震えていたが、 大臣共のハゲ頭をぶん殴って気合を入れると、大神官討伐の旅に出る事を宣言する。

そしていよいよ旅立ちの日。 親父や大臣を始め、国民総出で俺様を涙ながらに送り出してくれた。 国民全てから愛されている男は辛いものだ。


1 / 3
[次に進む]

トップにもどる